秋田県能代市落合釜谷地は、市北部の米代川を渡ったところ。総合病院やスポーツ施設が点在する住宅街。日本海にも近く、冬の風雪は厳しい地区である。小さくてリーズナブルな価格の住宅、なおかつ秋田の地元の材を使った自然素材の住宅を「モクセン」というシリーズで提案  している。今回の住宅はその第二弾。前回と外寸は同じ3.5間×4間ではあるが、間取りを変更し、仕上げのグレードもアップ。断熱仕様もグレードアップしている。さすがに1000万では無理であったが、施主の希望の額でバージョンアップさせる事ができた。外壁は杉板胴縁押え。自然素材が造る激しい陰影が、現代のツルピカ建築を一蹴し、独特の雰囲気を醸し出している。残念な事に、ある意味で街並に調和していないが敷地向かいの松原の広場とはすこぶるよいマッチングを見せている。本来、理想の町並。内部は構造用合板むき出し(貼りっ放し)。素材感が豊過ぎて好みの分かれるところではあるが、構わない。それでいいのだ。初めての家はこんなところでどうだろうか?

屋根断熱 高性能グラスウール16㎏ 140ミリ+ウレタン50ミリ

壁断熱 高性能グラスウール16㎏ 100ミリ

基礎断熱 フォームスチレンボード3種b 100ミリ

FF灯油暖房1台による全室暖房 3種換気

case57「釜谷地の家」平成22年8月完成 能代市